最近、ECサイトの利用者の間で普及してきている「後払い決済」。
後払い決済を導入するとき、未回収リスクを保証し、請求・回収業務を引き受ける後払い決済代行業者はEC事業者様の大きな助けとなります。
しかし、後払い決済代行業者を利用したいけど、どうやって選べばいいのかわからないケースや後払い決済代行業者選びに失敗したくないとお悩みの事業者様も多いと思います。
そこで当コラムでは、後払い決済代行業者の選び方や比較方法を一からご紹介します。
目次
1. はじめに
当コラムでは、後払い決済代行業者の選び方を2段階に分けてご紹介します。
まず、後払い事業者の条件を確認して、次に条件を満たす後払い事業者の中から、適切な業者を選ぶための基準をまとめます。
2. 確認するべき条件
後払い決済代行業者を選ぶ際には、必ずその後払い事業者の条件を確認しなければなりません。
それはなぜでしょうか?
答えは、EC事業者様毎に最適な後払い決済サービスやプランが異なるからです。
平均購入額が高額になる商品やサービスを提供されている場合などEC事業者様の目的に合わない後払い事業者を選択してしまうと、購入者様を逃してしまうなどの機会損失に繋がる可能性があるのです。
選定のポイントをおさえ条件を正しく把握し、事業者様のECサイトに合わない後払い事業者を選択肢から除外し、効率良く業者選定を進めましょう。
では、2つの重要な条件を見ていきましょう!
2.1. ECサイト利用者の購入上限金額
後払い事業者の多くは、購入者様の1回あたりの購入金額に上限を設けています。
その理由は、ほとんどの後払い事業者が未回収リスクを保証していて、購入者様が商品の代金を払わなかった場合、後払い事業者が事業者様に商品の代金を立替えることになるからです。
後払い事業者によっては上限金額を設定していないところもありますが、55,000円の上限金額が一般的です。
そこで、
- 一回の購入単価が高いECサイト
- 高額の商品のみを販売しているECサイト
のいずれかに当てはまるECサイトの事業者様は、上限金額を必ず確認し、後払い事業者の選択肢を絞ると効率的に後払い事業者の選定を進める事が可能です。
2.2. お支払い方法
後払い事業者によって、購入者が代金を支払う方法が変わってきます。
一般的なのは、
- コンビニエンスストア
- 郵便局
- 銀行
- スマホアプリ
- クレジットカード
などでの支払いです。
しかし、これら全ての支払い方法に対応している後払い事業者は少ないです。
そこで、事業者様は購入者様のタイプによって後払い事業者を選定する必要があります。
例えば、ご高齢の購入者様に多く利用されているECサイト事業者様は、スマホアプリでの決済ではなく、郵便局や銀行での支払いが可能な後払い事業者を選ぶべきでしょう。
誤った選択により、購入意欲のある大切なお客様を逃すと、大きな機会損失につながります。
購入者様のタイプにあった支払い方法を選択できる後払い事業者を選ぶ事が重要です。
3. 比較基準
ここまで、事業者様の求める条件と合わない後払い事業者を、選択肢から外す方法をご紹介してきました。
選択肢をある程度絞れたとはいえ、ここからどうやって選んでいけばよいのでしょうか?
そのポイントは、
- 費用
- 申込みから利用開始までの所要時間
- 与信審査のスピード
- サポート体制
- その他のサービス
の5点です。
以下で、1つずつ解説いたします。
なお、ここでは、弊社のサービス(スコア後払い)を含む、大手後払い決済代行業者5社のサービスを比較対象としています。
3.1. 費用
後払い事業者を利用するときに、まず気になるのが費用ではないでしょうか。
費用の比べ方を細かく解説します。
費用には、
- 初期費用
- 月額固定費
- 決済手数料
- 請求書発行手数料
の4つが含まれます。
では、順番に見ていきましょう。
-
初期費用
初めて後払い決済代行業者と契約し、導入する際にかかる費用。
ほとんどの後払い事業者において初期費用はありませんが、念の為確認しましょう。 -
月額固定費
後払い取引額に関わらず、毎月払うのがこの固定費です。
固定費は、どの後払い事業者においても、0円から50,000円など、幅があり、流通高に応じて事業者様にあったプランを選択することができます。
月額固定費は決済手数料率とセットで見る必要があるので、下で説明します。 -
決済手数料
決済手数料は、下記方程式で計算されます。
決済手数料=決済手数料率×取引額
決済手数料率は、後払い事業者ごとに異なりますが、一般的には2.7%から5%が用意されています。
では、実際に月額固定費と決済手数料率の例を見てみましょう。
例)ある大手後払い事業者A社の場合
料金プラン 決済手数料率 月額固定費(税抜) A 5.0% 0円 B 4.4% 5,000円 C 3.6% 20,000円 D 2.9% 48,000円
そのため、EC事業者様の取引額によって、適切なプランや後払い事業者は変わってきます。 -
請求書発行手数料
これは、購入者様が後払い決済される際に送付される、請求書1通あたりの費用です。
はがきタイプ、封書タイプ、同梱タイプの3つのタイプがあり、後払い事業者によって選ぶことができるタイプが決まってきます。
はがき、レタータイプの場合は、事業者様が購入者様に商品を発送された後に、後払い事業者が購入者様に直接請求書を送付します。
同梱タイプの場合は、事業者様自身で請求書を商品に同梱していただきます。
このプランによって、購入者様の利便性を向上し、同時に請求書発行コストを抑えることができます。
しかし、後払い事業者によって同じタイプでも値段が違うことがあるので要チェックです。
では、実際に見てみましょう。
レタータイプ はがきタイプ 同梱タイプ 後払い事業者A 190円(税抜) ー ー 後払い事業者B 180円(税抜) 150円(税抜) ー 後払い事業者C 180円(税抜) ー 85円(税抜)
費用の見方のポイント3点
ここまで、それぞれの費用の見方や内訳などを説明してきましたが、結局どうやって後払い事業者を比べればいいのかわからない、という方のためにポイントを3点にまとめます。
①手数料率と固定費のバランスで見る
取引額が大きい事業者様:固定費が高く、手数料率が安いプランを代行業者ごとに比較する。
取引量が小さい事業者様:初めは固定費が安く、手数料率が高いプランを後払い事業者ごとに比較するとリスクがない。
(高い固定費を払ったのに、後払いを選択される購入者様が少なくて損失が出た…という事態にならない)
②請求書発行手数料が少しでも安い後払い事業者
取引件数が多くなってくると、数十円の差も大きなものになります。
③総額で比較
ここまで色々説明してきましたが、最後は総額いくらかかるのか、が大切になってきます。
それを調べるための最善の方法は、お問い合わせをして見積りを出すことです。
後払い事業者の選択肢をある程度絞ったら、是非気になった後払い代行 業者にお問い合わせしてみてください。
3.2. 申込みから利用開始までの所要時間
次に確認すべきは、申込みから運用開始までどのくらい時間がかかるのかという点です。
時間に余裕のある業者様で、所要時間が長くても構わない、という方はスキップしていただいても構いません。
なるべく早く運用開始したい、来月の頭に間に合わせたい、という事業者様は、必ず所要時間を確認しましょう。
というのも、申込みを決めてからすぐに利用できるわけではなく、次のようなステップを踏む必要があるからです。
ステップ1:申込後、後払い事業者が事業者様宛に書類を送付
ステップ2:必要書類に記入していただき、後払い事業者まで郵送していただく
ステップ3:後払い事業者が事業者様にご利用いただけるかを審査
ステップ4:事業者様に各種設定をしていただく
ステップ5:利用開始
(郵送ではなくメールで対応する後払い事業者もあります)
青字は事業者様ご自身に行っていただく作業です。
後払い事業者によって、審査にかかる時間が変わってくるため、だいたいどのくらいかかるのか所要時間を確認しておく必要があります。
約1週間で全てが終了する後払い事業者もあれば、10日以上を要するところもあります。
お急ぎの場合は、所要時間をお問い合わせで確認し、対応可能な後払い事業者の中から選びましょう。
3.3. 与信審査のスピード
与信審査というのは、購入者様がEC事業者様のサイトで後払い決済を選択された際 に、その購入者様にお支払い能力があるかどうかを審査するものです。
与信審査には、大きく分けて次の2種類があります。
- 自動与信:登録後、数秒~5分で自動返答
- 手動与信:後払い事業者が手動で審査し返答
この与信判断が遅い後払い事業者を利用した場合、せっかく購入意欲のあったお客様を逃してしまう可能性があります。
後払い事業者がどのような与信システムを用いているのか、またそれは信頼性、正確性のあるものなのか、見極めることが大切です。
3.4. サポート体制
サポート体制は後払い事業者を選ぶ上で非常に大切です。
後払い事業者は、事業者様がより一層ビジネスを成功させるためのパートナーです。
そのため、以下のチェック項目を確認し、当てはまる後払い事業者を利用しましょう。
- 導入時に丁寧なサポートがある
- お問い合わせへの対応が丁寧かつ迅速である
- 電話対応、フォーム(またはメール)対応のどちらもある
- 購入者様へのサポート体制も充実している
特に、購入者様へのサポート体制は重要です。
購入者様からの入金確認や請求書の再発行、その他のお問い合わせに丁寧に対応す る後払い事業者は購入者様に安心感を与え、また事業者様のECサイトで商品を購入しよう、という意欲に繋がります。
3.5. その他のサービス
ここまで様々な比較項目をご紹介してきましたが、それでもまだ選択肢が絞れない、という方は、各後払い事業者が提供しているその他のサービスも見てみましょう。
例えば、運用作業の自動化オプションや、支払いの期限を延長するオプションなど、後払い事業者によって、多種多様なオプションが利用できます。
また、他の決済事業者と連携し、クレジットカードによる後払いを購入者様が選択できるようにする際の、事業者様の対応工数を減らしている後払い事業者もあります。
ご自身の理想に少しでも近い後払い事業者を選ぶために、その他のオプションや連携サービスも確認してみてはいかがでしょうか。
3.6. 比較方法のまとめ
5つの比較項目を見てきましたが、イメージを掴んでいただけたでしょうか。
最後に、簡単に事業者様のニーズごとに、どの項目を優先して見ればよいのかをまとめます。
-
とにかく安く抑えたい事業者様:「費用」を優先
まず、現在の取引額を確認します。
次に、現在の取引額から、後払い決済取引額を予想し、各後払い事業者にお問い合わせをします。
総額が少しでも安くなる後払い事業者を選択するとよいでしょう。 -
なるべく早く運用開始したい事業者様:「申込みから利用開始までの所要時間」を優先
各業者のホームページの導入手順を参考に、迅速な対応が期待できる後払い事業者を選ぶとよいでしょう。 -
安心、丁寧なサポートを求める事業者様:4の「サポート体制」
上記3.4.に示した4つのチェック項目に当てはまる後払い事業者を選びましょう。 -
作業効率性を上げたい事業者様:5の「その他のサービス」
オプションや連携サービスにより、作業効率が上る可能性があります。
各業者のオプションと連携サービスを確認しましょう。
4. SCOREのサービスの特徴
ここまでは理解できたけど、スコア後払いサービスの内容はどうなの?と疑問に思われた方もいると思います。
最後に弊社のサービス内容を、上に挙げた比較基準ごとに簡単にご紹介します。
● 費用
初期費用は無料
料金プラン | 決済手数料率 | 月額固定費 | 適正後払い取引額 |
---|---|---|---|
A | 4.7% | 0円 | 約100万円未満 |
B | 4.2% | 4,700円 | 約100万円以上 |
C | 3.4% | 19,000円 | 約200万円以上 |
D | 2.7% | 45,700円 | 約400万円以上 |
請求書発行手数料(税抜)
別送:はがきタイプ153円(コンビニ払い)もしくは封書タイプ185円(コンビニ、郵便局払い)
同梱:83円(コンビニ払い)もしくは85円(コンビニ、郵便局払い)
● 申込みから利用開始までの所要時間
- 必要書類の発送まで2~3営業日
- ご利用審査に約5営業日
● 与信審査のスピード
・自動与信審査は数秒から数分で回答が可能。
・手動与信(目視)審査は1時間以内に回答させていただいています。
リアルタイム与信に対応。
※EC事業者様側のシステムにて改修が必要となります。
● サポート体制
株式会社SCOREのグループ会社である総合通販の株式会社ニッセンの通信販売事業者としての経験を生かし、自社内コールセンターとサポートチームによる充実したサポートを提供。
● その他のサービス
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請求書内無料広告 ※はがきタイプのみ※
購入者様へお届けする請求書内に、EC事業者様の広告を永年無料で掲載可能 -
後払い以外の決済事業者との連携サービス
決済代行会社ベリトランスの総合決済サービスと連携すれば、
後払い決済の導入コストを抑制し、カード決済データを一元管理 -
その他の連携サービス
たまごリピート・プレックス・ネクストエンジン・通販する蔵などの主要カート・主要受注管理システムを含む様々なシステムと連携
5. まとめ
後払い決済代行業者の選び方のポイントを解説してまいりましたが、いかがでしたか?
後払い決済代行業者の選び方1つで、EC事業者様のビジネスを大きく成長させることができます。
当コラムが事業者様の一層のご活躍の一助となれば幸いです。
弊社のスコア後払い決済サービスにご興味を持たれた方は是非、お電話又は、お問い合わせフォームにてお気軽にお問い合わせください!