2020年現在、多くのコンビニやレストランなどで、スマホ決済を選択できるようになっています。
スマホ決済は、「導入が簡単」「現金を下ろす手間が省ける」といった機能面のメリットに加えて、2019年10月から2020年6月末まで行われていた政府主導の「キャッシュレス・消費者還元事業」や、スマホ決済サービス提供各社が展開する「キャッシュレス・ポイント還元事業」によってお得にショッピングができることから、急速に利用者が増加しました。
一方で、「スマホ決済は登録や設定が難しそう」「セキュリティー面が不安」と、スマホ決済を使ったことがないという方もいらっしゃるのではないのでしょうか。
この記事では、スマホ決済の導入を検討している方向けに、スマホ決済の種類やメリット、利用の際の注意点などについてご説明します。
目次
スマホ決済とは
スマホ決済とは、スマートフォンを用いて支払いを行うキャッシュレス決済の方法の一つです。
レジで現金やクレジットカードの受け渡しをすることなく支払いができるという手軽さや、スマホ決済サービス各社による「キャッシュバックキャンペーン」、政府主導の「キャッシュレス・ポイント還元事業」が追い風となり、ユーザー数が急速に増加しました。
また、日本におけるスマートフォンの保有台数は全人口の約80%(※1)と非常に多いことから、今後スマホ決済の利用場面はさらに広がっていくでしょう。
(※1)https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nd232110.html
総務省 『令和元年度版 情報通信機器の保有状況』
スマホ決済の種類
スマホ決済の種類は「非接触型決済」「QRコード決済」「キャリア決済」の3種類に分けられます。ここでは、それぞれの決済の種類についてご紹介します。
非接触型決済
非接触型決済とは、スマートフォンに搭載されたFelica、Bluetooth、NFCなどの無線通信機能を利用して決済を行う方法です。
クレジットカードや電子マネーをあらかじめ登録し、支払い時にスマートフォンを専用の読み取り端末にかざして決済が行われます。
非接触型決済を採用しているスマホ決済サービスには「Google Pay」や「apple Pay」などが挙げられます。
QRコード決済
QRコード決済とは、ユーザーがスマートフォンの専用アプリを通して、店舗に用意されているQRコードを読み取ったり、逆にスマートフォンに表示されたQRコードを読み取ってもらったりして決済を行う方法です。
非接触型決済は、クレジットカードや電子マネーの情報と紐付かせるのに対して、QRコード決済は銀行口座を開設していれば誰でも利用できます。
非接触型決済を採用しているスマホ決済サービスには「Pay Pay」「LINE Pay」「メルペイ」などが挙げられます。
キャリア決済
キャリア決済とは、商品購入時に発生した代金を月々のスマートフォンの通信料と合わせて決済を行う方法です。
スマートフォンの契約時に設定した各キャリアの暗証番号やパスワードを入力するだけで決済を行うことができるため、クレジットカードを必要としません。
キャリア決済のサービス対象は、スマートフォンやインターネット回線を通信キャリア会社と契約している利用者に限定され、「NTTドコモ」「au」「ソフトバンク」の3社のほか、いくつかの格安スマホ会社が提供しています。
スマホ決済の支払い方法
スマホ決済の支払い方法には、「プリペイド・チャージ方式」「リアルタイムペイメント方式」「ポストペイ方式」の3種類があります。それぞれの支払い方法について詳しくご説明します。
プリペイド・チャージ方式(前払い)
プリペイド・チャージ方式とは、スマホ決済アプリなどにあらかじめ入金し、決済時は入金分から引き落とされる仕組みのことです。
支払いの利用範囲が入金分に限定されるため、使用金額を管理しやすいということがメリットとして挙げられます。
リアルタイムペイメント方式(即時支払い)
リアルタイムペイメント方式とは、決済時にスマホ決済アプリなどに紐付けられた銀行口座から利用金額が引き落とされる仕組みのことです。
デビットカードと同様、一括払いが基本で分割払いやリボ払いができないため、「借金をしないで現金感覚で支払いたい」という方におすすめです。
ポストペイ方式(後払い)
ポストペイ方式とは、1ヶ月間に生じた支払い金額を翌月に支払う仕組みのことです。そのため、事前にお金を用意する必要がなく、好きなタイミングでショッピングを楽しむことができます。
クレジットカードと請求方法は同じですが、決済時に暗証番号の入力やサインが不要なため、レジでの支払いをスムーズに済ませることが可能です。
また、使用した分だけが銀行口座から引き落とされるか、キャリア決済の場合は、月々の通信料と合わせて翌月に請求されるため、チャージ金のように端数が残高として残ってしまうこともありません。
スマホ決済を利用するメリット
ここではスマホ決済のメリットについてご紹介します。スマホ決済を利用するにあたって、どのようなメリットがあるのかしっかり把握しておきましょう。
ポイント還元を受けられる
スマホ決済を利用すると、スマホ決済サービス各社が独自に行っているポイント還元を受けられるというメリットがあります。
ポイント還元とは、スマホ決済の利用回数や支払い金額によって、ポイント還元率に応じたポイントが返ってくるサービスのこと。
このポイントは、次の支払い時などに利用できるため、スマホ決済は現金決済よりもお得にショッピングを楽しむことができます。
スムーズに決済を行うことができる
店舗に設置されている専用端末にスマートフォンをかざしたり、専用画面を提示したりするだけでレジでのやり取りを行うことができるスマホ決済。
そのため、スマホ決済は現金支払いよりもレジでのやり取りをスムーズに行うことができるというメリットがあります。
支払い履歴をスマートフォンから確認できる
スマホ決済は、支払い履歴がスマートフォンからすぐに確認できるため、「いつの間にかこんなに使っていた」ということを防げるでしょう。
そのため、クレジットカードや現金決済よりも手軽に支出管理を行うことができ、家計管理にも役立てることができます。
利用するサービスによっては、使い過ぎを防止するために、一定額以上利用した場合にアラートを出したり、利用上限額を設定したりすることも可能です。
スマホ決済を利用する際の注意点
スマホ決済を利用する際には一体どのようなことに気をつける必要があるのでしょうか。
スマホ決済を使えない店舗がある
スマホ決済を導入している店舗は増加傾向にありますが、個人店や小規模店舗はスマホ決済を導入していないということも。
「現金を持ち歩いていなかった」や「キャッシュカードしか使えない」などの問題が起きることがあります。
そのような問題を防ぐために、スマホ決済と現金、そしてクレジットカードを上手く併用することをおすすめします。
スマホの充電が切れると使えなくなる
スマホ決済は、スマートフォン本体の充電が切れていると使用できなくなります。
そのため、普段から外出先でスマートフォンの利用頻度が高いという方は、モバイルバッテリーを持ち歩くことで、バッテリーの残量を気にすることなくショッピングを楽しめるでしょう。
上記2点の注意点から店舗側は複数の決済手段を準備しておく必要があります。スマホ決済・クレジットカード・現金などお客様が主要で扱っている決済方法が使えないとなると購入を控える方も少なくありません。
それらの決済方法を準備するとともに後払いでの決済方法も準備しておくと良いでしょう。
お客様によりストレスなくお買い物をして頂くことが可能になります。
スマホ決済で支払いをスムーズに行おう
支払い時のやり取りをスムーズに行うことができたり、ポイント還元を受けられたりなど、メリットが多くあるスマホ決済。
スマホ決済は、決済方法が「非接触型決済」「QRコード決済」「キャリア決済」の3種類あることに加えて、支払い方法も「プリペイド・チャージ方式」「リアルタイムペイメント方式」「ポストペイ方式」と3種類に分かれるため、利用される際は、各サービスについてしっかりと確認し、自分が使いやすいと感じるものを選ぶのが重要です。
スマホ決済をまだ使ったことがないという方は、種類や支払い方法、注意点などを理解した上で、まずは、どれか1つのサービスから利用してみてはいかがでしょうか。
また店舗を経営している方は、需要が右肩上がりになっているスマホ決済の導入することを積極的に検討することをおすすめします。